昨日読んだ小説。阿部和重の「無情の世界」。初めて読んだよ、阿部和重。ゴマキの大ファン、阿部和重。wikipediaではものすごく誉められてる阿部和重。
柄谷や蓮実等の巨匠から、福田和也、加藤典洋、中条省平や渡部直己等の中堅、東浩紀や斎藤環等の新鋭に至るまで、ほぼ全方位の批評家から非常に高く評価される。
引用阿部和重 – Wikipediaより
確かに名だたる批評家が評価を与えるのもわかるぐらい、変な読後感を漂わせる本やったね。なんてゆうか今風。なんてゆうか新しい。文体も特徴的。
[amazon]4062091313[/amazon]
この本は3つの短編「トライアングルズ」「無常の世界」「鏖(みなごろし)」から成り立ってる。個人的には漱石の「こころ」のパロディーかと思われる「トライアングルズ」が好きだな。
「トライアングルズ」がなんで「こころ」のパロディーと思ったかと言うと、一番は主人公が”先生”って言葉を繰り返して使うからやね。ほかにも主人公の価値が家族<先生とか、手紙形式とか、先生の女性に対するおもいの告白とかがある。ちなみにこの先生の告白が「こころ」では手紙の中で語られるわけだけども、「トライアングルズ」は主人公が書いた手紙とゆう形式なので、この先生の告白は主人公が聞いた話の一部として語られる。さらに「トライアングルズ」は手紙を書いたのが主人公なのか先生なのか疑わしいとゆう終わり方をするので、そこらへんのひねり方もおもしろいね。
とか「こころ」と「トライアングルズ」の違いについて考えたりして、他の人も同じような事をもっと深く考えてないかと、「こころ トライアングルズ」で検索かけてみたりしたんだけど、残念ながら特にそれといったものはなく、そもそも「こころ」と「トライアングルズ」の類似について語ってるのはこの2つぐらいだった。
一つは杉田俊介なる人物が書いた評論の中ほどにたった2行ばかり書かれている。無題ドキュメント
もう一つはブログのコメント欄に書かれている。Yahoo!ブログ – やっぱり、メタが好き
で、このコメントを書いた人のブログに飛んで行って、色々記事を読んでみた。
んじゃ阿部和重のデビュー作「アメリカの夜」と、村上春樹のデビュー作「風の歌を聴け」を比較してる記事をみつけた。
Yahoo!ブログ – ミニマム書架。
『アメリカの夜』も『風の歌を聴け』も読んだ事ないんで、それについてはなんともいえないが、小説を読んで夏目漱石の事を思うのは、村上春樹以来、阿部和重が2回目なので、そうゆうものかなと思ったりもした。
Category :
書籍・書評・レヴュー
タグ: books, review, 無常の世界, 阿部 和重
2006-07-30
by
rui_mashita
Comment (
2件のコメント )
TrackBack URL:
古い記事に失礼します。確かに「トライアングルズ」は「こころ」でしょうね。谷崎潤一郎の「春琴抄」もまじっているかもしれませんが。
「こころ」のパロディとしてなら、忠実さという面で、島田雅彦の「彼岸先生」も推したいです。島田雅彦はあれで、「こころ」のテクスト的な種明かしもしています。まるで「おっぴろげた」とでもいったような。